care me!コラム子宮全摘が遺すもの

おっぱいは正義

ネットでたまに見かける言葉。
この短い語句の中に、女性性や社会の価値観が詰め込まれているように思います。

女性性を表すにあたっては、おっぱいが視覚的にわかりやすいとは思いますが、子宮だって女性を司る大きな要素のひとつです。

 

そして、どちらもがんによって冒される場所でもあります。
(男性の場合、精巣がんや前立腺がんがあります)

最悪の場合、乳がんでは乳房摘出術、子宮がんや重症感染症などでは子宮全摘術を余儀なくされることも。

こういう場合、いくら生命を優先しなくてはいけないとは言え、身体的な喪失の体験はすさまじいものがあります。

特に、乳房は目に見えてわかる部位なので、これをきっかけに抑うつ傾向になってしまう人もいます。

これを少し広い視点で考えてみると、自身の女性らしさ(女性性)が揺らいでしまうからなんですね。

  • 女としての価値がなくなったんじゃないか
  • パートナーから見捨てられるんじゃないか
  • 女性としての機能を失ったから、もう結婚できないんじゃないか

ここは声を大にして言わせてください。

そんなことは絶対にありません。

仮に、乳房や子宮がなくなったとしてもあなたの価値は変わらないし、恋愛や結婚に対して引け目を感じることはありません。

 

なぜなら、私たちは動物であると共に社会性をもった人間です。

もしも、生殖や哺乳の機能を失ったとしても、それに置き換わる、人と関わる方法をたくさん知っています。

いろんな理由があって、子どもを持たない夫婦だってたくさんいます。

もしかしたら、男性側は「女性は妊娠して当たり前」を求めてくるかもしれませんが

男性だって、ED(勃起不全)や無精子症など生殖にまつわる悩みや病気を抱えている人はいます。

男性も、勃起して当たり前ではありません。
悩みや不安を抱えていても、私たち女性の目に触れないだけです。

 

万人に当てはまる普通などありません。
だから、大丈夫。

病気になっても
臓器を失っても

あなたはあなたです。

無理に変わる必要も、変えようとすることもありません。

どうか、自分の価値を必要以上に低くしないでください。

ナースあさみ

看護師
ナースあさみ

この記事を書いた人

看護師10年目のアラサーナース。消化器外科内科6年、整形・内科混合病棟4年目。医療倫理や緩和ケアも好き。低用量ピル服用も10年目。特にトラブルなく過ごしています。