よく聞くけど、どんな病気か想像もつかないあなたへ子宮内膜症って、どんな病気なの?

子宮内膜症

この文字だけみても、子宮の内膜がどうにかなっちゃう病気…?ということしかわかりませんよね。

子宮内膜症の前に、そもそも子宮内膜ってなに?って人がほとんどだと思うので、まずはここから。
そして、子宮内膜症という病気についても説明していきますね。

 

子宮内膜症って、どんな病気?

子宮内膜とは、生理の時に排出される血液+ゼリー状の物質です。
体外に出てくるものなので、経血と同じものと捉えてもそんなに問題はないと思います。

これは本来、子宮の内側にできるもの。

膜のようにどんどん増えていき、妊娠が成立しないと月に1回くらいのペースでこの膜が体外に排出されます。
この現象を生理(正確には月経)と言うんです。

本来、生理はこういう仕組みなのですが、子宮内膜が子宮の中ではなく卵巣やダグラス窩(子宮と直腸のあいだの窪み=お腹の中で体液が最もたまりやすい場所)にできてしまうことがあります。

たとえるならば、ホコリみたいなものでしょうか。

ホコリって、どんなに掃除をしていてもリビングや洗面所に溜まっていくと思うのですが、それが冷蔵庫の中や電子レンジから出てきたらちょっとびっくりしますよね。しかも、それが勝手に増え続けるとしたら…?

子宮内膜症ってそんな感じ。
子宮内膜が子宮の外で増殖・活動しまい勝手に細胞がどんどん増えていくという病気なんです。

 

よくみられる症状

よくみられる症状は、痛みと不妊。

痛みは、月経痛をはじめ腰痛、下腹部痛、排便痛、性行痛などがあります。

不妊に関しては、子宮内膜症の患者さん約30%にあると言われています。
また、エコーやMRIで確認すると卵巣が腫れている状態(卵巣チョコレート嚢胞)を認める場合があります。

 

子宮内膜症の治療法や対策って?

症状の種類や重症度、発症部位、年齢、妊娠を希望するかどうかによって治療法の選択もさまざまです。
いきなり子宮をとる手術を提案されたりしないので、安心してくださいね。

痛みについて

痛みに関しては鎮痛剤の処方が第一選択になります。
漢方を補助的に用いる場合もありますが、どちらも対症療法です。
鎮痛剤の記事に関しては、こちらを参照してください。

他にも

・LEP(治療用の低容量ピル)
・黄体ホルモン(ジエノゲスト)
・GnRHアゴニスト

などの、投薬をする場合もあります。
いずれも症状を抑えるために処方されます。

不妊について

子宮内膜が各組織に癒着してしまうことが、原因と言われています。

手術について

最後に根治的方法として手術があります。
問題の部分を物理的に取ってしまおうという考えです。

卵巣除去、癒着剥離術

こちらは、いずれも腹腔鏡下の手術になります。

卵巣除去は卵巣(片方、両方の場合も)を取る手術
癒着剥離術は、子宮内膜によってくっついてしまった臓器を剥がすような手術となっています。

1〜2cmの傷がお腹に数カ所できるだけで、比較的身体へのダメージが少ない手術と言われています。
(痛みが少ないわけではありません)

子宮全摘術+両付属器切除術(骨盤内全摘術)

一方で病気の範囲が大きい場合、複数の臓器にまたがっている場合には、こういう手術方法が選択されることもあります。
両付属器とは、卵管や卵巣など子宮にくっついている臓器を指します。

こちらは開腹手術。
10cmほどの傷が1つできます。

腹腔鏡下の手術に比べて、規模の大きな手術と言えます。

どちらも全身麻酔で行う手術。
手術の内容や病気の規模によって入院期間には個人差があります。

 

参考文献

ナースあさみ

看護師
ナースあさみ

この記事を書いた人

看護師10年目のアラサーナース。消化器外科内科6年、整形・内科混合病棟4年目。医療倫理や緩和ケアも好き。低用量ピル服用も10年目。特にトラブルなく過ごしています。